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 石持浅海 の記事一覧
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『Rのつく月には気をつけよう』 石持浅海 祥伝社 
2007.10.21.Sun / 01:23 
Rのつく月には気をつけようRのつく月には気をつけよう
(2007/09)
石持 浅海

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  ★★★★

 え? なに? どういうこと? 
 ああ!そういうことだったんだ。やられたー!

 いやあ、まさかこういう結末が待っていたとは迂闊にも想像してなかったです。ですよね。石持浅海が単なる日常の謎だけをのんびりと語るわけがないんですよね。

 料理とお酒。この二つの組み合わせで、大学時代の友人3名にゲスト1名を招いて美味しく語ろうという趣旨の短編集である。「悪魔的な頭脳を持った長江くん」の部屋に、「雑学博士の熊井さん」と「一升瓶を一気飲みできる夏美」が、ゲストの話に耳を傾け、わいわいがやがやと引っ掻き回し、最後は探偵役の長江くんが謎を解いていくという、言ってみれば安楽椅子探偵ものである。

 謎自体もほろりといい感じに酔えて楽しいが、料理とお酒の組み合わせ方が絶妙で、とにかく友人達の恋愛心理を上手に解いていくさまは見事といえる。息抜きに気軽に読める読み物としても最適なのではないだろうか。

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『顔のない敵』 石持浅海 光文社 
2006.10.25.Wed / 23:04 
顔のない敵
石持浅海著
光文社 (2006.8)
ISBN:4334076394
価格 : 900円

  ★★★★☆
 
 購入本や図書館本を大量に抱えているものだから、「対人地雷」なんて気の重くなるような本なんてじっくり読んでいる暇なんてないよな、とけしからぬことを思いながら読み始めた本。が、これが予想に反してとても面白かった。

 地雷シリーズというらしい。これが6編。と、他にデビュー短編1編が収められた短編集。地雷シリーズはすべて良かったが、地雷が登場しないデビュー短編のほうは、はっきりいってしょうもない作品である。これを、作者はこの機会を逃すと永遠に収録先が見つからないような気がしたといって最後に持ってきているが、このせいでせっかくの地雷をテーマにしたミステリーの感動が台無しになってしまった。なんでこんな貧乏臭いことをしたんだろうか。憎まれっ子のサイモンを二度出してきていたので、当然アネットが地雷で死んだときの状況を坂田の口から話してくれるんだろうと楽しみにしていたのに、最後が狭い空間でひたすら議論している地味な作品だったので心底がっかりした。ということで星半個減らしてしまった。

 そうやってみると、いつも変な場所でひたすら議論しているのが石持作品だった。あんまりしつこくいつまでも議論しているので、半ばうんざりしてしまうのだが、今回は短編なのであっさりとさくさく進んでくれて助かった。また、内面が描けてなくて動機に納得いかないこともよくあることだし、今回もそれがなかったとは言わないが、地雷という難しいテーマを巧く料理して論理的な本格ミステリに仕上げた手腕は見事だった。決着のつけ方については賛否両論あると思うが、これはこれで割り切り、それより対人地雷について各個人で真剣に考えるほうが重要ではないだろうか。

 ミステリとしてとても楽しめた一冊である。

 お薦め。
『セリヌンティウスの舟』 石持浅海 光文社 
2005.12.19.Mon / 22:57 
セリヌンティウスの舟 (カッパノベルス)セリヌンティウスの舟 (カッパノベルス)
(2005/10/20)
石持 浅海

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  ★★★★☆

 秀作です。

 200頁を本当に楽しみました。

 「青酸カリの瓶」のキャップが閉まっていて、転がっていたのは何故なのか。たったこれだけの謎で、心理面を主軸に据え、最後まで引っ張っていく内容は素晴らしかったです。自殺者が何を考え、何を伝えたかったのか。また協力者がいたことを暗示しているような状況の意味とは。5人のダイバー仲間がこの謎を解いていく上での心理合戦は本当に見事でした。

 星半個減らしたのは、自分が想像していたものと違って、内容そのままだったからです。初めの提示を信じられなくて、もっと違う展開を予想していたのですが、これはひねくれていた私がいけなかったのですね。

 で、本来なら、「はあ!?」とか「そんなわけないだろ」とか「バカヤロー」とか、ありとあらゆる罵詈雑言がでてくるところですが、はい、私は素直ないい読者なので、このしょうもない設定であろうが、乱暴な動機であろうが、思い込んだら疑うことを知らない人の良さそうな登場人物達ばかりであろうが、鳥肌が立ちそうな人間関係であろうが、すべて受け入れて、ただこの素晴らしい着眼点に酔いしれ、純粋に筋だけを追って楽しみながら読書をしました。

 そういう意味で、ラストもこの物語にぴったりの終わり方でしたね。なんの意味づけもできないのですが、綺麗に終わらせていたので満足です。


 ところで、みっちゃんって、鬱病かなにかだったんですか?
『扉は閉ざされたまま』 石持浅海 祥伝社 
2005.06.02.Thu / 14:37 
扉は閉ざされたまま (ノン・ノベル)扉は閉ざされたまま (ノン・ノベル)
(2005/05)
石持 浅海

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  ★★★★

 本書を開くと、いきなり殺人の犯行場面。犯人の視点で語られます。最初から犯人がわかっているという、いわゆる倒叙ものですね。

 伏見亮輔は部屋に入りドアに鍵をかけ、熟睡している新山の頭を浴槽に沈め、両手で押さえつけて殺す。浴槽を湯で満たし、服を脱がせて浴槽から足がでるようして入れる。これで薬を飲んだあと入浴しようとして誤って死んだ男が出来上がった。室内を点検してドアストッパーと施錠して部屋を後にする。

 密室殺人の完了。

 おお。これは端整なロジックに満ちた良い作品。

 石持さんの『月の扉』が大好きな方が読まれると涎ものだと思います。特殊な事情で犯行に及ぶというのは『月の扉』でもそうでしたが、今回の動機も普通の人だったら考えもしないだろうというもの。言い換えれば、そんな理由で殺しちゃうのっていう、犯行動機が弱すぎるのですね。だからといってそれが悪いというのではなくて寧ろよく考えられた設定であり、なぜドアストッパーまでして密室状態にしなければいけなかったのか、ということに繋がっていきます。動機については賛否両論があるでしょうが、伏線もきっちりとしたこの作品ならではの設定でしたので、高く評価したいと思います。

 大学の同窓会でペンションに集まった6人の仲間。起きてこない新山を、彼らは事故か急病かとその安否を気遣う。そんな中でひとり碓氷優佳だけが疑問を抱くのです。彼女は伏見がかつて夢中になった女性。賢くて、冷静で、物事に動じない、だけど冷たい、伏見とは似て非なる人物です。成功したかにみえた伏見の偽装工作をことごとく破っていきます。読者は論理に破綻がないか、優佳と一緒になって検証していくことになります。現場を見ることなく論理だけで伏見の矛盾点をついてくる頭脳合戦は、この本の醍醐味です。

 「扉は閉ざされたまま」という意味が、また動機がラストで説明されますが、伏線がしっかり描かれているため納得いく理由でした。派手な場面はないのですが、静かな緊張感が持続した良質の本格ミステリでした。

 面白かったのですが、探偵役の碓氷優佳が無気味(絶対友達になりたくない。怖いよ~)だったのと、ラストで伏見の行く末が気に入らなかったので、星の数を減らしました。

 優佳のことでもっと言えば、女性はもともと論理的思考が苦手なのですが、というよりほとんどの人が出来ませんが、優佳のようにこれほど論理的思考をもった頭脳明晰な女性が、好きだというだけでそんな独りよがりの感情を相手の迷惑も考えずにぶつけたりはしないのではないでしょうか。

 あと、これも蛇足なのですが、動線については誰もが考えることなので、というより家庭科で習ったことなので、失敗するというのは変なのです。ん?男性は習わなかったのかしら。

 とにかく面白かったです。
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