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 雫井脩介 の記事一覧
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『犯罪小説家』 雫井脩介 双葉社 
2008.10.13.Mon / 09:53 
犯罪小説家犯罪小説家
(2008/10)
雫井 脩介

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 新進作家、待居涼司は「凍て鶴」で日本クライム文学賞を受賞する。映画化の話も持ち上がり、監督、脚本、主演には、人気脚本家として売り出し中の小野川充が抜擢された。その小野川、さすが奇才と呼ばれているだけあって奇抜な持論を展開させて、待居を苛立たせ不愉快にさせていくのは天才的。なぜか、「凍て鶴」に並々ならぬ執着をし、ヒロイン美鶴に、伝説的な自殺サイトであった「落花の会」の美人主催者を重ねるのだった。

 全篇に、不快感と不穏な空気が満ち溢れている、心理サスペンスというよりホラーだった。

 ミステリとして楽しむ前に、全篇に漂っている不穏な空気にやられてしまって、謎解きどころではなかったというのが、一番惜しまれる。そもそも題材や登場人物に馴染めなかったのが大きな原因かも。そのため、相手の言葉など無視して強引に持論を展開させ、人を不愉快にさせていくキャラは、作者の意図するところであろうし、ある意味大成功といえるだろう。しかしだからといって、その会話を好んで読めるかというと、勘弁してほしいと言わざるを得ない。とくに、長々と繰り返される自殺サイトについての論証には辟易させられた。

 また、待居が書いた小説「凍て鶴」が、実際どんな小説なのか、通り一遍の説明では伝わってこないので、脚本家の小野川がどんなに、「凍て鶴」は伝説となっている自殺サイトの「落花の会」にインスパイアされたのだ、と声高々に唱えても説得力がない。しかし、なんとまあ、根拠のないことをべらべら喋ることができるんだろうと、ミスリードされたのは確かだった。

 驚きも少なかったし、あまり好きな内容ではなかったなあ。


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『ビター・ブラッド』 雫井脩介 幻冬舎 
2007.11.15.Thu / 13:15 
ビター・ブラッドビター・ブラッド
(2007/08)
雫井 脩介

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  ★★★★☆

 刑事もの、かと思えばどうやら違ってたようで、人情風情味あふれるコミカルな警察小説だった。ギャグ小説やユーモア小説があまり得意でないので、時にはこういったお腹の底から笑える小説が嬉しい。

 三度声を出して笑った。

 新米刑事となった主人公が、ベテラン刑事でもある父親と組んで捜査にあたることになるのだが、自分達を捨てて出て行った父親をどうしても許すことができなくて、何かといえば突っかかってしまう。という父と息子の確執がテーマ。と思いきや、どうやら本書の肝は奇人変人の警視庁捜査一課の五係の人物描写にあるようだ。筆頭は父親。息子への捜査活動のレクチャーはさすがに「おお!」と唸るほど素晴らしいが、いかにも笑いを誘ってしまうというもの。外見重視にも笑えるが、なにより「ジャッケット・プレイ」には大いに笑わせてもらった。そういう父親を白い眼で見る息子がこれまた同じことをするのだから、これはもうニヤニヤするしかあるまい。

 警察小説やサスペンスミステリーとして読んでしまうと、構成も生温いし展開も回りくどいので腹が立つかもしれない。が、キャラクター小説として読むと、とても魅力的な一冊である。

 ということで「クローズド・ノート」の読者には雫井の違う一面を知ってもらうためにも是非お薦めしたい。反対に「犯人に告ぐ」や「火の粉」のような卓抜な人物造形が中心の、シリアスで本格的なサスペンスが好きな読者にはお薦めできない、ということを付け加えさせていただきたい。
『クローズド・ノート 』 雫井脩介 角川書店 
2006.02.22.Wed / 01:31 
クローズド・ノート クローズド・ノート
雫井 脩介 (2006/01/31)
角川書店
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 これは本当に素敵なお話でした。
 
 読書をしていて、ふと気がつくと、周りの音がとだえて、でも、本の中のひとつのシーンがふわりと浮かび上がることがあります。しんと静まりかえった部屋の中で、時の流れに逆らったようにゆったりと、それは色づいてゆきます。

 これから先、あとどれだけの本が読めるのかと思うと、ついつい読むスピードも速くなってきて、物語に浸るとまではいかなくなってくるときがあります。

 でも、そんなときでも、ゆっくりと文字を追っているときがあります。この本がそうでした。気がついてみれば、さっと通り過ぎるだけの登場人物たちの一年間が、だんだんと自分の時間とかさなってきて、遠い昔に戻って、幸せなひとときを与えてくれたのでした。

 単なる恋愛小説と括るのは勿体ないような、お話です。冒頭に綴られた日記は、ラストのお話と繋がっています。本を閉じる前に、どうぞ、もう一度読み返してみてください。こちらに微笑みかけてくれている、登場人物の姿が見えます。

 もし、先を急がない読書時間があるならば、ゆったりとした時のなかで至福のひとときをお過ごしください。

 おすすめです。

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