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★★★
物語は、クライトンが遺伝子テクノロジーに危機感をもち、確かなリサーチをもとに描いていく。メインストーリーは、現実にあったムーア裁判がモデル。自分の細胞を無断利用された男性が使用権料をもとめて裁判を起こす話。遺伝子特許や自分の細胞が誰のものかを規定する法律がいかに間違っているかを訴えていくのである。そこへサブストーリーとして、トランスジェニック(遺伝子導入動物)の人語喋るチンパンジーやオウムの物語が後を引き継いでいく。挟み込まれるエピソードは多岐に渡り、例えば、遺伝子を組み込んだ薬を誤って飲んでしまった男の身体に起こる異変とか、離婚訴訟のために遺伝子診断をする話とか。上巻であちこちに散りばめられたエピソードが、やっと下巻に入って進みだす。で、最後には一つのドラマとして纏まっていくということか。
最近のクライトンは社会に問いかける作品が多いせいか、背筋が寒くなるような話が多く、興味深く読み進めることができる。が、一方、現実な事例を多く挟み込むためか、物語としてはスピード感に欠けるようだ。今回もサブの物語がそのまま立ち消えたりしてしまうこともあり、メインストーリーへの絡みも少なく、残念ながらそのまま最後まで一気に読んでしまうというわけにはいかなかった。訳者の酒井氏のあとがきでやっと面白さを実感できたほどだ。最近のクライトンといえばこんな具合だろうか。ちょっと残念。
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