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 飛鳥部勝則 の記事一覧
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『堕天使拷問刑』 飛鳥部勝則 早川書房 
2008.02.11.Mon / 03:51 
堕天使拷問刑 (ハヤカワ・ミステリワールド) (ハヤカワ・ミステリワールド)堕天使拷問刑 (ハヤカワ・ミステリワールド) (ハヤカワ・ミステリワールド)
(2008/01/25)
飛鳥部 勝則

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  ★★★★

 久しぶりの飛鳥部である。二段組475ページの分厚い本だったが、待ってましたとばかりに勢い込んで読み始めた。しかし、プロローグから妙なのである。悪魔とか魔方陣とかの言葉が出てきたかと思えば、ズルル……と庭の方で何かを引きずるような音がした、という描写があり、主人公の祖父が目を剥き、舌をベロリと出して、手足がてんでんの方向に向き、ねじくれ、関節というものがなくなって怪死していたのだと。おぞましさ全開である。そしてこのおぞましい本編を語るのが、自分のことを「私」と言う、妙に爺臭い、それでいて眉目秀麗な少年、中学一年の如月タクマ君だ。本格ミステリというより、どちらかといえばハードボイルド的味付けの、ホラーな変態小説だったと言えるかも。

 さて、我らがタクマ少年だが、じつは両親を事故で亡くして、母方の実家に引き取られことになった。そしてそこで散々な目に遭うのだが、それはなぜか。その山村では、変な信仰がまかり通っており、無茶苦茶な論法で寄ってたかってタクマに制裁を与えるべく襲い掛かってくるのだった。変に達観した親友がいろいろと助けてくれるものの、怪しげな少女や老婆、バイオレンスな青年や変態男、そればかりか、蟹女や蛇まで出てきて、唐突にどたんばたんと大立ち回りが始まるのだから、いやはや、これはもう本格ミステリのトリックがどうのと真剣に論じるものではなく、マニアックな飛鳥部ファンを喜ばすためだけに書かれたものであり、作者の趣味に走った小説といえるのではないだろうか。途中に挿まれる、本編とはまったく関係がない「第十一章 オススメモダンホラー」に至っては「?」となったが、これが非常に面白くてついつい熟読してしまった。

 ということで、本格ミステリファンの心をグッと掴んだ、遊び心満載の小説と言えよう。いくつもの殺人事件に関するトリックについては、無茶苦茶としか言えないが、大きなサプライズもあり、復帰後第一作目の飛鳥部作品としては成功だったのではないだろうか。面白かった。
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『誰のための綾織』 飛鳥部勝則 原書房 
2005.06.17.Fri / 03:54 
誰のための綾織誰のための綾織
(2005/05)
飛鳥部 勝則

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  ★★★

 これはアンフェアなのか。思いっきり騙されたというべきなのか。う~ん、なんともいえない気持ちですね。

 山本タカト氏の耽美的なイラストが素敵なのですが、よく見ると樹木から少女が半身を乗り出しているし、その横でギョロリとした目がその少女を睨んでいる、なんともエロティックな表紙なのです。

 さて、プロローグで作家飛鳥部は編集者と推理小説の禁じ手について議論しています。この辺りですでに読者を煙に巻いていますね。そして何故か新潟県中越地震のときの恐ろしい体験談を語ったあと、この前送った自分の教え子の原稿の出来はどうかと尋ねるのです。編集者は、あれはある意味ノンフィクションであるし出版するには色々と難しい点があるという。その作品には、“蛭女”という禍々しいタイトルが付けられており、教え子の鹿取モネが暫定稿とした本格推理小説でした。その作品を読者はこれから読むことになります。

 つまり全編のほとんどが作中作で占められているのです。プロローグの会話からこれはメタ構造なのかなと思いながら、また最近は叙述ものが流行っているので、もう騙されないぞと何気に気合を入れながら読んでいきました。

 新潟地震のあった夜、鹿取モネとその友人たちは、女教師と共に拉致され、本土から離れた孤島に監禁されることになります。島には、彼女達が以前「蛭女」として苛め、自殺させた三識瞳の父親と兄、そして大男の老人が待っていたのです。自分たちが何故こんな目に合うのか理解出来ないという思いの中で、次々と不可解な殺人が起こっていきます。

 初飛鳥部作品なので、この作品に対してどうのこうの言う資格はないのですが、女子高生が書いた作品ということで興味深い記述があるものの、わかりづらかったり読みにくいところもあったというのも事実です。またトリックについてはこれが「禁じ手」であるのかどうかもわからないためパスします。ただ全編に流れるおぞましいまでの描写やエロさ加減が絶妙で、サスペンスや謎を盛り込んでくれたミステリとして非常に楽しむことができました。
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 薔薇の黒背景は画像が綺麗に見えるので私も好きでしたが、やはりエントリ別に見るときは使い勝手が良くないようです。CSSを弄れるといいのですが、このレベルになるとさすがに勉強しないと無理なのでやめました。ずいぶん粘ってみたんですけどね。なので元に戻しました。またそのうち黒背景にすると思います。2008/09/24
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