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 山本文緒  の記事一覧
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『紙婚式』 山本文緒 角川書店 
2006.10.08.Sun / 18:25 
紙婚式
山本 文緒〔著〕
角川書店 (2001.2)
ISBN:4041970091
価格 : 560円
Amazonで詳細を見る

 八つの結婚生活を覗き見る面白さ、かな。これは楽しい。
 
 結婚して何十年も経っちゃうと新婚のときのことなんて忘れてしまうかというと、これが意外とそうでもない。可愛らしい奥様だったわたくしはお味噌汁の作り方なんて分からなくて、「なにそれ?」と言って夫を唖然とさせたり、ファッションやヘアスタイルが奇抜で田舎のおばちゃんからしたら奇異に見えていたのだろう、周囲から浮きまくって陰口を叩かれたりして、理不尽に苛められた。だからといって、黙ってそのままでいるわたくしではなかったりして。売られた喧嘩は買わなきゃ、と思いっきり言い負かしてやった。そんなこんなで、それは楽しい日々だった。
 この短編集を読んでいたら、そんな懐かしい日々を思い出して、なあんだ、私たちって結構ちゃんとしてたのね、なんて、図々しくもぷっと笑いながらよそ様の揉め事を興味本位に読ませてもらった。
 
 山本文緒の作品が面白いのは、人物設定にしてもプロットにしてもとんでもなく奇抜だからだ。ちょっと変わっているどころではない。こんな人物はさすがにいないだろうと思っていても、現実との境が霞んでしまうようなリアリティがあるのだ。じわじわと追い詰められて二進も三進もいかなくなった登場人物が暴挙にでるような。そんな結婚生活の、いびつさとか残酷さが際立って、まるで得体の知れないホラーでも読んでいるような面白さがあった。いい旦那さんやいい奥さんである登場人物を寄ってたかって虐めぬいて、立ち直れないくらいにすとんと崖っぷちに落としてしまうような容赦のなさに、ころりとやられてしまった。
 
 とにかく他人の揉め事はいつのときも面白いものである。ちらりと見える日常の狂気をさらりとした会話と情景描写で綴っていく手際は見事である。しかも表題作の「紙婚式」にほろりとさせられてしまう予想外の嬉しさもあった。何度も読み返したい一冊である。
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 ようこそいらっしゃいました。
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 このブログは「でこぽんの読書日記」のミラーサイトになります。感想文の保管庫ですね。読書通信となっていますがdollのほうがメインになるかと。なるべく多くの写真を載せていきたいと思います。画像をクリックしていただくと元の大きなサイズになります。
 それではどうぞよろしくお願いします。

 高速画像表示にするため、「広告あり」に設定しました。ちょっと邪魔ですがよろしくお願いします。2011/12/21

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 感想でいらした方は、カテゴリの[国内海外]の感想をクリックしていただくと日付順に表示されますので見やすいかと思います。
 でも最近は感想文は書いてないです。すみません。

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 カテゴリのところをちょっといじりました。
 ドールはmomoko、Misaki、Barbie、FRと分けて、それぞれの全記事が表示できるようにしました。少しは使い勝手がよくなったと思うのですが、どうでしょうか。2008/7/23

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 何かありましたらこちらまで。
 メールアドレス
yokonetjp*yahoo.co.jp(*を@に変えてください。)

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 薔薇の黒背景は画像が綺麗に見えるので私も好きでしたが、やはりエントリ別に見るときは使い勝手が良くないようです。CSSを弄れるといいのですが、このレベルになるとさすがに勉強しないと無理なのでやめました。ずいぶん粘ってみたんですけどね。なので元に戻しました。またそのうち黒背景にすると思います。2008/09/24
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 そうそう。コメントは「OPEN▼」でも読めます。いちいち戻らなくてもいいので便利かもしれません。

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