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 絲山秋子 の記事一覧
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『ばかもの』 絲山秋子 新潮社  
2008.10.07.Tue / 10:39 
ばかものばかもの
(2008/09)
絲山 秋子

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 どうしようもない「ばかもの」がいる。だけどそんな奴でも救ってくれる人がいるのがいい。

 絲山秋子の最新作は、ひたむきに優しい女の人達の話だった。

 出だしのお粗末な情事にかなり引いてしまって、好きな絲山秋子でなければ早々に投げ出してしまうところだった。投げ出さなくて良かった。終わってみれば案に相違して、なんとまあ気持ちの温かくなる話だったことか。

 途中から主人公はアルコール依存症になり、どん底まで落ちてしまう。苦しんで、苦しんで、ふと正気に戻ったとき、思い出すのは優しさで包んでくれていた彼女ではなくて、とんでもない仕打ちをしてくれた昔の彼女だったという泣き笑い。しょうもない情事だと思った場面は、後に起こった不幸な事態から思えば、何も考えずにやれたのはなんと幸せなことだったんだろうか、ということ。優しさの種類にはいろいろあると思うが、「ばかもの」と口からひょいっと出てくる関係はほのぼのとしていていいな、と思う。人は得てして目に見えない優しさには気づかないものなのだ。

 お薦め。


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 「粋な提案」http://1iki.blog19.fc2.com/blog-entry-587.html

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『エスケイプ/アブセント』 絲山秋子 新潮社 
2007.01.20.Sat / 02:34 
エスケイプ/アブセントエスケイプ/アブセント
(2006/12)
絲山 秋子

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 くっくっく。まいったなあ。自然に笑いがこみ上げてくる。ありがとう、絲山秋子。どうしよと思うくらい面白かった。

 いつかは目の覚めるときも来るってことだ。おれは目を覚まし、状況を把握し、身内の話に耳を傾け、それから旅行カバンに入るだけの荷物を持って出ていった。
 どこへ。
 さあ。
 それはこれからだ。

 
 この出だしの文章ですでにノックアウトだ。ああ、これから絲山ワールドが始まるんだ、と、それこそ旅行カバンに荷物を詰めながらそわそわするように、読み始めた。「どこへ。さあ。それはこれからだ。」なんか、いいよね。だからね、ちょっとやそっとでは勿体無くって語れない話なの。でもちょっとだけ。
 
 相変わらずとんでもなく巧い文章から、ちょっといっちゃってるとしか思えないような男、江崎正臣がつらつらと自分のことや、心の中の〈あいつ〉のことを話してくれる中篇の「エスケイプ」。それと、〈あいつ〉が三人称視点でしみじみと語る短篇の「アブセント」。
 
 どちらもすごく良い。正臣は40歳にもなってまだ「どっかで暴動でも起きないかなー」とけしからん事を考えている元活動家なのだ。こいつの語りがとんでもなく楽しくて面白い。〈あいつ〉の話は「エスケイプ」の付けたしのようだけど、このスパイス的な話があるから二つの話が余計に面白くなってくるのだ。
 
 というわけで、ものすごくお薦め。
『絲的メイソウ』 絲山秋子 講談社 
2006.08.21.Mon / 20:34 
絲的メイソウ絲的メイソウ
(2006/07/22)
絲山 秋子

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 こんちくしょう。さすが絲山秋子。面白すぎる。
 
 エッセイなんて好きでもなければ好んで読むものではないと常々思っているわたしだが、抜群の文章力を持つ絲山となれば好奇心も沸いてくるというものだ。
 好きな作家の日常を知るのはいつだって楽しい。それが卓越したしっとりとした文章を書く作家となれば普段何を考えて生活しているのか知りたいと思うのは当然だろう。美しい作品や面白い作品もあるが、変態小説も書く絲山秋子ならさぞかしさばけた日常を送っていたんじゃないかと思うのはこれまたしかり。
 
 とにかく言葉の一つ一つが嫉妬するぐらい過激で面白い。総合職の営業をしていたときの話から最近の恋の話まで話題はつきることがない。そのどれもが爆笑につぐ爆笑なのだ。そしてそのどれもにいちいち肯いてしまう。だからといって、ここまでわたしは変人じゃない。と、思う。奇人変人、結構なことじゃないか。こんな迷走っぷりなら大歓迎だ。
 
 これまで遥か昔、小学生の頃から、でこぽんちゃんって、変よねー、と言われ続けてきたわたしにして絲山秋子の変人っぷりには腰が引けそうになったのだが、彼女のビシっとした男気あふれる気風の良さには喝采を送りたい。心の中で絲山秋子サイコーと叫んだのはわたしだけではないだろう。
 
 オススメ。
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