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 五條瑛 の記事一覧
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『J 』 五條瑛 徳間書店 
2007.04.06.Fri / 10:12 
J J
五條 瑛 (2007/03)
徳間書店
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 面白んだけど、こう毎月、五條さんの新刊が出ると、同じ味付けの小説を読んでいるようで新鮮さが足りなくなってくるよね。テロが日常化した近未来の東京の話。女主人公のJ(ジェイ)のカッコ良さがいまいち伝わってこなかったのは、そのせいだろうか。テロリストであり誘惑者という設定は面白いのだが、設定だけで実際に活躍する場面がなかったというのがなあ。実行部隊をスカウトするけど、自分では手を汚さない、っていうやつ。うーん、それもなんか中途半端なような。それなのに誰も彼もが彼女を崇拝して追いかけるというのがなんとも。で、結局、一番心にずきっときたのは、キックボクサーの久野の不屈の精神と、彼を追いかける秋生の成長かな。
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『純棘―Thorn』 五條瑛 双葉社 
2007.03.26.Mon / 00:08 
純棘―Thorn 純棘―Thorn
五條 瑛 (2007/02)
双葉社
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 革命シリーズ第6弾。残りあと4冊となって、キャストも勢揃いしてきて、ようやく物語も佳境に入ってきた。今回は正反対の人物を中心に話が進められる。一人は、国内の外国人を排除しようとする右翼の武術家。もう一人は、人権擁護派の若手議員。 両者に絡んだ不法滞在外国人問題から、鳩の過去が明らかになってゆく。
 
 今まで謎の男でしかなかったサーシャの出番も多く、亮司やすみれと喋っている姿は相変わらずでも、赤い薔薇が似合う麗しい男が出てくるのは、とにかく嬉しい。鍵はパイトゥーンとの会話にあるのか、物語の核心をさらりと口にしているのも見逃せない。uk-Xやファービーの位置づけが少しずつ分かってきて、ますます次回作が楽しみになってきた。それにしても、すみれの冷静さは群を抜いている。底知れない怖さがあるなあ。あと、立ち回りが巧く、如才ないところを見せてきた大川だが、ちらりと出てきたのには驚いた。
『赤い羊は肉を喰う』 五條瑛 幻冬舎 
2007.02.23.Fri / 11:13 
赤い羊は肉を喰う赤い羊は肉を喰う
(2007/01)
五條 瑛

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 『エデン』と被っているなと思いながら、大衆心理というテーマが興味深いので自然と最後まで読ませられたという感じ。だけどとにかく分量が多すぎる。話の方向性が見えるまで登場人物の日常を中心にして読んでいくのだが、淡々と事が進みすぎて途中の盛り上がりに欠けるのか、読了したという達成感というか、満足感が少ない。

 出だしは、いかにも江戸の下町といった雰囲気が残る八丁堀を舞台に、のんびりといい感じに始まってなかなか楽しい。主人公の偲は、堅苦しい上下関係のまったくない弱小リサーチ会社で雇われ計数屋をしている身。ご近所には、踊りの師匠の若旦那がいたり、硬派の営業マンがいたりと、とにかく退屈しない。鉱物シリーズの極東ジャーナルの野口女史や葉山も友情出演してくれているのもうれしい。葉山が入れる超絶苦いコーヒーのいやがらせは、どうやらエディが来ているせいらしい。こんな具合に美味しいところは相変わらずなのだが、事件が起こってからが長い。

 駅前にファッションビル「kohaku!」が出来て治安が悪くなり、空き巣やら暴力事件やら、街の雰囲気が悪くなってきて、どうやら「kohaku!」が街の治安を操作しているのではないかという疑惑がでてくる。そんな中、知り合った女子大生が失踪し、死体で発見されて、と物語は徐々に動き出す。

 大衆をコントロールできるのか、というテーマは非常に興味深いものだし、実際よく勉強されていて分かりやすい提示の仕方は巧い。舞台設定もいいし、登場人物のキャラも立っていて非常に楽しい。今まで暗いストイックな登場人物ばかり見てきた者としては、頭が切れるけどちゃらんぽらんな主人公は、いろんな意味で新鮮だった。だけど、物語としてはいまいち感情を揺さぶられなかった。マスコミを巻き込んだりして、もっと派手にやってくれると楽しかったかも。
『エデン』 五條瑛 文芸春秋 
2006.10.28.Sat / 11:32 
エデンエデン
(2006/08)
五條 瑛

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 格好いいなあ。
 
 すでに死刑制度が廃止された近未来の日本。ストリートギャングの亞宮柾人がぶち込まれたのは、政治・思想犯専用の特別矯正施設「K七号施設」。ここは長期刑の人間が入れられる施設。それなのに、なぜ二年の刑期の亞宮がここへ送り込まれたのか。刑務所でありながら、受刑者は生徒と呼ばれ、ドームで覆われた庭ではたくさんの男が好き勝手にしていた。看守はほとんど顔を見せず、いつもにこにこしたカウンセラーが常駐している。だがこの自由で平穏な施設で、事件がたびたび起こっていく。疑問に思った亞宮は施設の謎を解くべく、過去の事件に眼を向けてゆく。
 
 短編連作である。奇妙な施設が設定にあるので、その謎を解くということもあってミステリーと呼んでもいいが、これはやはりハードボイルドであろう。
 
 ストリートギャングの亞宮と思想・政治犯の彼ら。思想という檻に逃げ込んで群れて生きるしかできない彼らは、同じ規律で拘束された同士を欲しがる。仲間がいなければ落ち着けない弱い生き物なのだ。高い教養もあり、熱心に社会の在り方を考えている人間が、どうして暴徒と化すのか。終身刑になってもその思想は変えられないものなのか。信念だけで犯罪に走る彼らと亞宮との違いはどこにあるのか。難しいことは考えずに日々精一杯生きていく亞宮。「生きるための目標だとか意味だとか、そんな温いことを言ってるから、頭がおかしくなるんだよ」と、亞宮は吐き捨てる。
 
 あらゆる人間の心の平和は何なのか。世界の平和とか真の敵とか。また人間にとっての楽園とはどうあるべきなのか。考えても、亞宮の心の中にある思いは単純なものしかない。何ものにも流されないで生きてゆける亞宮は格好いい。
 
 男たちだけしか出てこない小説は読んでいて楽しい。テーマも興味深い。だが、この謎に満ちた施設を作った北所長の思惑がいまひとつ伝わってこないし、亞宮が魅せられていくカリスマ野郎に対しては、圧倒的なカリスマ性が見えてこない。一つ一つの話は面白いが長編として読むと風呂敷を畳めてなくてあっけなさが残る。右半身不随のマリのその後が気になるし、施設の秘密主義とか場所とか疑問の余地が残るのだが、五條テイストは堪能したということで納得。己の心に問いかけている小説はやはり面白い。
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 薔薇の黒背景は画像が綺麗に見えるので私も好きでしたが、やはりエントリ別に見るときは使い勝手が良くないようです。CSSを弄れるといいのですが、このレベルになるとさすがに勉強しないと無理なのでやめました。ずいぶん粘ってみたんですけどね。なので元に戻しました。またそのうち黒背景にすると思います。2008/09/24
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 そうそう。コメントは「OPEN▼」でも読めます。いちいち戻らなくてもいいので便利かもしれません。

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