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2005年03月の記事一覧
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『吐きたいほど愛してる。』 新堂冬樹 新潮社 
2005.03.26.Sat / 15:26 
吐きたいほど愛してる。吐きたいほど愛してる。
(2005/01/20)
新堂 冬樹

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  ★★★★

 四編とも確かに吐きたくなるほどのグロい話ばかりなので、気持ちが悪くなることもあったのですが、読み出したら怖いもの見たさの楽しみが出てきて一気読みでした。

 新堂作品の入門書とはいきませんが、ファンにとってはこれほど面白い作品もないでしょう。ただし食前食後には読まないことをお勧めします。

 帯より

逆上妄想男の迷惑な勘違い愛

夫の帰りを正座して待ち続ける壊れた妻

可憐な美少女が味わう生き地獄

非道の限りを尽くして虐待される寝たきり老人


 いやあ、帯の惹句からして凄いですね。

…「勝手気ままに狼藉の限りを尽くす面々をあなたは愛せるか!」ですか。

 愛せるかどうかはともかくとして、思いっきり楽しませてもらいました。

• 「半蔵の黒子」で蛆虫が出てきたのには辟易しましたが、この自己中心的勘違い野郎は強烈でしたね。蛆虫チャーハンと一緒に夢に出てきそうで怖いです。まさにホラーですね。

• 「お鈴が来る」はもう題名からしてホラーですね。怖いですね。でもちょっとしたミステリ要素もあって、一番好きな作品です。私はどうも精神を患っているという設定に惹かれるようです。妻の壊れっぷりには漫画的要素もあったせいか、怖いんだけど悲惨さがそれほどないところが読んでいて救われました。でも現実だったら、やっぱりサッサと入院させてしまいますよね。それにしてもラストですよ。もう思いっきり背筋が凍り付きそうになりましたね。さすがですね。

• 「まゆかの恋慕」は、唯一まともな作品です。純愛ですね。私はこの手の小説は好きではないので、パスですね。

• 「栄吉の部屋」、いやあ、なんだか笑わせてくれましたね。寝たきり老人の虐待なんて、いきなり可哀想なところから始まったので、あれれ、新堂さん普通になっちゃったのかなと思ったら、やっぱり途中で、非道の限りを尽くした過去なんてのが出てきて、読んでいてむせてしまいましたが、最後はブラックな話ですっきりと纏めてくれたので、安心して本を閉じられたのでした。

 『背広の下の衝動』よりこちらのほうがずっと好きですね。

 新堂ファンにはオススメです。
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『聖殺人者』 新堂冬樹 光文社 
2005.03.23.Wed / 14:46 
聖殺人者聖殺人者
(2005/02/25)
新堂 冬樹

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  ★★★☆

 いやあ、面白かったです。

 適度な長さだし、適度にぐちゃぐちゃに血に塗れていて、花粉症で集中力もなく頭が停滞している私には、ぴったりでした。

 マフィオソ(マフィア)の三部作らしいのですが、これは『悪の華』に次いで第二作目にあたります。

 ファミリーの抗争で家族を皆殺しにされ、日本に逃げてきたシシリアのマフィオソ、ガルシアですが、ヤクザとの銃撃戦があったり追っ手との死闘があったりするのは、『悪の華』と一緒です。
ただ、前作がボリュームたっぷりに、敵味方拘わらず魅力溢れるくらい書き込んであったのとは違って、かなりさらっと描かれていましたね。

 文体も体言止めを多用して、一文も短くしてあったので、するする頭の中に入ってきます。でもその分、内容が薄まっていましたが。

 でもこれくらいのほうが、新堂作品初心者の方には入りやすいかと思います。何だかんだ言っても、指は飛び、脳漿は撒き散らされ、あとは……まあいろいろですから。

 中身のほうもダイジェスト版のように『悪の華』に触れていましたので、この作品から読まれても大丈夫だと思います。

 でも私としては『悪の華』のハードーカバーの表紙を見ながら、じっくりと新堂作品にのめり込んでほしいな、と思います。
悪の華悪の華
(2002/10)
新堂 冬樹

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 写真が麗しいでしょ?
 え?気持ち悪い?

 では、ノベルスにもなっていますので、このかっちょいいイラストでもご覧になってお読みくださいね。

悪の華 (カッパノベルス)悪の華 (カッパノベルス)
(2005/01/21)
新堂 冬樹

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 このガルシアシリーズ、憎い仇であるマイケルを殺さない限りは、終わらないでしょう。と、ガルシアがピンチになっても、平静な気持ちで読んでいたのですが、ラ、ラストがあぁぁぁぁぁ。

 大丈夫ですよねっ!まだ続きますよねっ!

 えええぇぇぇ~~~~!!!!!

 続きを早くだしてくれ~~~!!!

 んで、星3個半なんて微妙な評価になっちゃったのでした。

 あ、そうそう。文庫本も出ていました。こちら。

悪の華 (光文社文庫)悪の華 (光文社文庫)
(2006/10/12)
新堂 冬樹

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『破裂』 久坂部羊 幻冬舎 
2005.03.18.Fri / 21:23 
破裂破裂
(2004/11)
久坂部 羊

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  ★★★

 前作『廃用身』が興味深く、面白く読めたので、これも読むのどうしようかなと迷いました。というのも、『廃用身』が老人医療に対してあまりにも衝撃的な解決策を提示していたため、本作は読まないでおこうと思っていたのです。

 が、帯のキャッチコピー「医者は、三人殺して初めて、一人前になる。」に負けました。

 またしても、どんな衝撃的なことが書かれているのかと、興味津々で読み始めました。

 でもまあ、それほど目新しいことはなく、『白い巨塔』のような医療過誤裁判を背景に嫌な人物がぞろぞろ出てきた小説でしたね。

 正義感だけで行動するジャーナリストのおっさん。出世しか考えない、意外とカワイイ助教授の心臓外科医。過去がトラウマになっている弱っちいんだけど、主人公のような麻酔科医。自分が一番のようなムカつくヒロイン。などなど。だれが主役か最後まで判らずじまいでしたよ。あ、そうそう、忘れていました。一番嫌な奴がいました。厚労省のマキャベリと呼ばれる男です。やはり一番の悪者が官僚っていうのは、どこいっても同じなのでしょうか。とすると、こいつが主役なのでしょうね。

 それはさておき、結局ここで一番言いたかったことは、「高齢者問題」でしょう。

 やはり、この作家は常に老人のことを考えているように思われます。頭が下がります。

 急速に、少子化と高齢化が進むなか、「延命治療」と「安楽死」は避けては通れない問題です。

 ここで進めようとしている「プロジェクト《天寿》」計画、つまり「PPP」(ぴんぴん元気でいて、死ぬときはポックリ逝く)というのは極端ですが、やはり「高齢者対策」は真剣に考えなくてはいけない時期に来ていますよね。

 『白い巨塔』のような人物中心で読むとガッカリしますが、医療過誤裁判の現実を知るドキュメンタリーとして読めば面白くてよろしいかと思います。
▽Open more.
『九月が永遠に続けば』 沼田まほかる 新潮社   
2005.03.15.Tue / 17:44 
九月が永遠に続けば九月が永遠に続けば
(2005/01/26)
沼田 まほかる

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  ★★★★★

 著者は56歳の女性で、これがデビュー作だと訊いている。表紙カバーは何かに追われるようにしてどこかへ逃げていく絵だ。題名からして救いがないような気がする。

 頁を開いて読み始める。そして、あまりの巧さに仰天してしまった。そのまま一気に引き込まれ、気がついたら夜が白々明けて新聞屋のバイクの音が聞こえてきていた。

 本作は第5回ホラーサスペンス大賞受賞作品である。

 冒頭、離婚暦のある、高三の息子がいる41歳の女、佐和子が情事を終え、男の車から降り、ありふれた日常に戻っていくシーンから始まる。

 頭の中で常に、著者が56歳と意識をしていたせいか、56歳が描く41歳の女の情事がどんなものか興味があった。これが抜群に巧い。

 主婦の日常の感覚と、そこから隔てられた別世界の出来事が違和感なく重なってくるのだ。スーパーマーケットに入り、夕飯の買い物をする。日常生活に戻り、母親に返っていく。

 物語はまだ何も起こっていない。だが、何かが起こりつつある予感がしてくる。
「トマトの輪切りにベーコンと玉ねぎのみじん切り」をはさんで揚げたもの。それに、パセリのみじん切りふりかけていただくシーン。涎が出そうに美味しそうなのだ。高三の息子が嬉しそうに食べる。平和な家族の食卓である。

 その息子がサンダル履きでごみを捨てに行ったきり、帰って来ない。理由が判らない。不安がどんどん増してくる。物語は、ここからラストまでの5日間が描かれる。
 主人公・佐和子の不安、哀しみが、ひたひたと押し寄せてきて、読んでいる間中、胸が苦しくなってくるのだ。
 何かがおかしい。これは普通じゃない。全てがおかしすぎる。戦慄が生まれ、疑惑が這い登ってくる。そういう佐和子のどんな感情も読み逃さないという想いで、家事や雑用の何もかもをほったらかして貪るようにして読んだのだった。

 私たちが普段、自分とは絶対関わらないであろうと思う異常な出来事が、また人物がこの作品を通してリアリティを持って迫ってくるのだ。これこそ小説だという一冊である。
 ラストは、またありふれた日常に戻っていく。和やかで、ほっとするシーン。思わず、くすっと笑ってしまった私がいた。

 お薦めです。
『僕の行く道』 新堂冬樹 双葉社 
2005.03.08.Tue / 16:08 
僕の行く道僕の行く道
(2005/02/09)
新堂 冬樹

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  ★★★★★

 帯より

愛は奇跡をおこす…
全264ページ
そこにあるのはただ、
親子の愛と信頼の物語。
静かな感動があなたを包む、
感涙のハートフルストーリー。


 まったくもって帯の通りのお話でした。

 涙でぐちゃぐちゃの顔で、ちょっと銀行まで行ってきました。帰ってきてこれを書いていますが、すみません、思い出したら、またはらはらと涙がこぼれてきてしまって……書けなくなりそうです。

 もともと新堂氏は抜群の描写力で悪を描いている方なので、子供と動物を描かせたら巧いだろうなとは思っていましたが、やってくれました。この作品は、平易な文体の中に優しさや哀しみが見事に表現されており、小学三年生の主人公が母をたずねてゆくという話に「初めてのお使い」のような不安や期待感が合わさった感動作品に仕上がっています。

 コスモスの咲き乱れる小高い丘の花畑で、大志を後ろから抱き締める笑顔の女性。

 毎週土曜日に届けられる母からの手紙。

 お母さんは、どうしてパリに行ったの?

 辞典のような分厚い本のページの隙間から舞い落ちた、一枚の写真。

 お母さんは、パリにいるんじゃなかったの?

 コスモスが咲いている瀬戸内海…小豆島。そこにお母さんはいるの?

 いくつかの謎を残しながらラストに向かってゆくのですが、主人公の気持ちを考えながら、また周りの大人達の、優しさに満ちた思い受け止めながら読んでいきました。だんだん鼻の奥がツーンとしてきて、これはちょっとヤバイかなと思っていましたが、やはり駄目でしたね。胸が詰まってしまって、なんとも言えない気持ちになりました。

 ハッとするラストが待ち受けています。

 是非この気持ちを多くの方に味わってほしいと思います。そして、出来るなら是非お子さん達にこの作品を読んでほしいと思います。

 母と子の愛情物語でした。
▽Open more.
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 薔薇の黒背景は画像が綺麗に見えるので私も好きでしたが、やはりエントリ別に見るときは使い勝手が良くないようです。CSSを弄れるといいのですが、このレベルになるとさすがに勉強しないと無理なのでやめました。ずいぶん粘ってみたんですけどね。なので元に戻しました。またそのうち黒背景にすると思います。2008/09/24
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