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2006年12月の記事一覧
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良いお年を。 
2006.12.29.Fri / 23:55 
 エントリーとは関係ない話なんですが、いえ、年の瀬も押し詰まってきて、ただでさえ忙しいのはどなた様もいっしょだと思うので取り急いでご挨拶はしておきましょうね。
 ということで、今年もなにかとお騒がせしたりしてご迷惑をかけたり、また色々とお世話になったり、皆様ありがとうございました。来年はもう少しちゃんとやっていこうと思いますので、皆様よろしくお願いしますね。
 
 さて、ご挨拶も終わったことだし、今日はわたしがご贔屓にしている「小説家のミステリーズ・ルーム」http://isotakel.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_d2c8.htmlについて。例によって、この覆面作家さんの軽い読み物がダントツに面白い。本日のエントリーも、これが今年最後のエントリーになるのですが、あまりにも楽しくてにやにやしながら読ませてもらった。最後は思いっきり吹いてしまったし。
 いきなり「読書感想」なんて言葉がでてきたので、「おお、これはいいなあ」と思ったのも束の間、「重い本が多くて、すらすら書けそうにない」という。なんだ書かないのか、とガッカリしてしまった。ああ、書いてくれたらいいのになあ。
 
 わたしは実を言うと、人様の感想文であれ、書評であれ、ぐちゃぐちゃしたものを読むのはあまり好きではないです。こんなことを言うと、またどこからか突っ込まれてしまうので大きな声では言えないのですが。自分のことを棚に上げて言うのもなんですが、一体どんな本なのかわからないものが多くて、読んでいても疲れてしまうんですね。でも、この方の感想や批評は抜群に面白いのでいっぱい読みたいです。ぜひエントリーしてくださいね。(って、いったい誰に向かって言ってるんだ?)

 あ、すんません。覆面作家さんのエントリーが面白いという話でしたね。そうそう、その本日のエントリーに、この作家さんの正体を暴く貴重な一言があったのです。「その雑誌には来春あたりから、不定期に三本ほど、短編を書く約束になってます」という言葉。う~ん。この言葉からなんとかして判らないものかしら。短編か……。短編ね。わたしは雑誌は読まないからなあ。
 どなたか定期購読されている方がいらっしゃって、もしかしたらこの作家だと思うんだけど、という方がいらっしゃいましたら、是非ご一報くださいね。

 では皆様、良いお年を。
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『私という運命について』 白石一文 角川書店 
2006.12.29.Fri / 21:07 
私という運命について 私という運命について
白石 一文 (2005/04/26)
角川書店
この商品の詳細を見る

 相変わらず素晴らしい文章に酔ってしまった。勿体ないので少しずつ読むつもりだったが、やはり結末が気になってしまって後半は一気に読んでしまった。
 やはり白石一文は肌に合う。たとえそれが説教臭かったり、理屈っぽくって先の展開を見えてしまったりしても、そんなことは関係ないくらい好きだ。肌に合うというのは、得てして、こういうことかもしれない。

 いつの時代でも、人は人生の節々で選択を迫られる。進学、就職、結婚、出産。主人公の冬木亜紀は大手企業に勤めるキャリア職。時は1994年。女性の視点に立ち、亜紀の29歳から40歳までの約10年間が綴られてゆく。彼女が人生について考え、運命に戸惑い、それでも勇気を出して選択していく姿が描かれている。
 彼女の人生のターニングポイントで「手紙」が効果的に使われており、その一節一節に胸が熱くなり、読者は主人公と一緒になって己の人生を振り返ってみるのである。
 三篇の「雪の手紙」「黄葉の手紙」「雷鳴の手紙」と最終章の「愛する人の声」からなる。

 「雪の手紙」では、かつての恋人であった佐藤康の結婚式場の場面から始まる。式が始まる前に、亜紀はふと思いついて、式場の最上階のレストランで彼の母親からの手紙を読み出す。その長い手紙には「選べなかった未来、選ばなかった未来はどこにもないのです。」と綴られてあった。この主題が、終盤、実に感慨深く胸に迫ってくる。これから一体、亜紀はどんな人生を歩んでいくのかと思うと、切なくて他人事ではなかった。

 さて、場面は一転して「黄葉の手紙」では、亜紀は福岡に転勤になっていた。ここで運命の相手を見つけたかにみえた亜紀だったが、彼女はやはりここでも前に踏み出せないでいた。後に残ったのは、大きな疲労感と脱力感だけ。しかしこのとき、亜紀は運命とはどういうものか考える。いままで結婚に対して漠然と思っていたこととは違う想い。それは静かでさりげなくやってくるのだ、という想い。なにも、結婚が人生のすべてであるはずはないのだ。子どもを産むことだけが女性の存在価値ではないはずだ。こういう想いが、次の章に引き継がれてゆく。

 出会いと別れを繰り返しながら、人はなんと多くのことを胸に留めていくのだろうか。亜紀もそんな大事な場面で、自分のことが分からなくなり、選択に迷いが出たり、踏み出す勇気がなかったりして「運命」に翻弄されるのである。だが、いつだって選び取るのは自分だということに、亜紀はちゃんと気づくのだった。そんな亜紀なので、最後はしっかり前を向いて歩んでいくような気がするのである。

 とにかく衝撃的な作品だった。だが、読めて本当に良かった。好きな作品の一つになりました。(2005年6月18日)


注:「でこぽんの読書日記」にエントリーしたものを少し推敲して載せました。
そのときにコメントとTBをいただいていますので併せて載せておきます。
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▽Open more.
キヨリ「ヴァイス」きたー!!! 
2006.12.29.Fri / 01:54 
 2006年 Miami Collection(マイアミコレクション)のFashion Royalty(ファッション・ロイヤリティ)Vice Kyori Sato™(キヨリ・サトウ「ヴァイス」)です。ベーシック・タイプのキヨリですね。
 
 自分でも何を書いてんだかよくわからないという、ま、今回は少数のファンの方のために急いで載せておきます。とりあえず「きたー!」という報告のみ。

キヨリ「ヴァイス」

 とにかく素晴らしくできがいいです。
 睫毛のあまりの繊細さに度肝を抜かれてしまいました。
 こんなに綺麗な子だとは思いもしませんでした。 
▽Open more.
『どれくらいの愛情』 白石一文 文芸春秋 
2006.12.28.Thu / 23:17 
どれくらいの愛情どれくらいの愛情
(2006/11)
白石 一文

商品詳細を見る

 三本の中編「20年後の私へ」「たとえ真実を知っても彼は」「ダーウィンの法則」と、書き下ろし長編作品である「どれくらいの愛情」が入って、非常に読み応えがある作品集。
 
 白石一文は、最近とくにお気に入りの作家である。緻密な構成と、すっと心の中に入り込むように流れるような繊細な文体が肌に合うといえばいいのか、心理描写に酔ってしまうことが多い。背景のほうも相変わらず、白石特有の美男美女、高収入、離婚、不倫、裏切りのオンパレードで、考えることには事欠かない。すべて著者の故郷、福岡を舞台に繰り広げられており、心の奥深さを丹念に描いてくれていた。表題作の「どれくらいの愛情」は博多弁で書かれてあるので、また違ったしみじみさがあり、実に素晴らしい作品として心に残ったのである。
 
 とにかく、こういう贅沢な恋愛小説を読んでいると、物語から多くの言葉をもらうのは常であるし、ついつい浸ってしまうのも当然であろう。自分自身について考えたり、要は、自分の人生を振り返えつつ、本物の愛情とはなんであるのかといったようなことをつらつらと、だけど真剣に考えるのであるが。そして、そんな目に見えないものについて考えたりするのは、思いのほか心躍ることであり、言ってみれば、読書をしながらこんなことを自問自答して読んでいくというのは、実に贅沢で、たいそう幸せなことだということである。
 
 著者もあとがきで語っているのだが、5編の作品を通して描きたかったのは、「目に見えないものの確かさ」だという。またそれの対として、「自分とは何者なのか」ということを、この作品を通して何度も考えることになるのだが、愛情の深さとか恋心とか、そういう目に見えないものをぼんやり考えていると、その人の生きる姿勢とか、もちろん男女の違いなんかも見えてきて、なるほどなあ、と妙に感心したり納得したりして至福の時を過ごすのである。どの作品も一様に素晴らしいのだが、その中でもわたしがとくに好きだったのが、最初作品である「20年後の私へ」だった。
 
 39歳になった離婚経験者の女性が、仕事や恋に迷ったときに、20歳のときに短大の授業で書いた、「20年後の私さんへ」という手紙を受け取るという話。この20歳の女の子が書いたという手紙が、まさに20歳の女の子が書いたようであり、これが実に素晴らしかった。もう泣けて泣けてしかたがなかった。作家というのはさすがにすごいな、などと当たり前のことを思いながら読んだのである。
 
 仕事や恋に迷うというのは、男性並みに仕事をこなしていても、39歳という年齢ではしかたがないことなのかもしれない。親にせっつかれながらしぶしぶ見合いをして、思うのは外観や年収であり、自分を幸せにしてくるかどうかなのだ。ついついこういう目に見えるものにとらわれがちだが、本物の愛情とは、目に見えないところにあって、それに気づいていく主人公の心の軌跡に、ただただ揺さぶられてゆくのだった。
 
 この作品で直木賞を獲れればと思います。
 
 お薦め。
覆面作家さんは。。。 
2006.12.25.Mon / 14:52 
毎日ほんっとに楽しみにしている覆面作家さんのブログが相変わらず楽しい。
今日も今日とて声に出して笑っちゃったよ。
岩井志摩子だって。
 がはははは。
 
わたしはこの人、きっと雫井脩介さんだと思うんだけどなあ。
だから、「クローズド・ノート」の感想を再録しちゃったよ。
え?余計なお世話。くくく。

ヤバイこんなことをしてる場合じゃなかった。仕事に遅れちゃうよ。

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ん?岩井志摩子?
ていうか、岩井志麻子だったのね。
エントリのタイトルが「岩井志麻子じゃないぞ」ていうの。
内容も相当面白いものだったけど、志麻子先生のお名前を間違っちゃあダメよね。くくく。
ついでにリンクしちゃおう。
http://isotakel.cocolog-nifty.com/blog/2006/12/post_5be9.html

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だけど、ほんとに、この覆面作家さんはいったい誰だろうな。
雫井脩介さんだと思うんだけどな。
毎日のように推理してるの。いやほんとに。うむむ。
ツリー化ができないよー。 
2006.12.25.Mon / 10:20 
 まだほとんど記事が埋まってないのだけど、ちょっとでも見栄えをよくしたいと思ってあれこれいじっています。
 だけど前にできたことが一つもできなくて、はあ~。
 すべてのツリー化とスクロールをしたい。
 スクロールのほうは夢の夢なのですが、とりあえずカテゴリーのツリー化だけはなんとしてもやってしまいたいです。
 ところが、これがなんどやってもうまくいきません。
 テンプレートの編集に初めからツリー化のスクリプトがあるのにできないのがおかしくない?
 だけど、プラグインのところが、むむむ。
 さて、いったいできるのはいつのことになるでしょう。
Misakiちゃん達からメリークリスマス! 
2006.12.24.Sun / 23:52 
Misakiちゃん達のクリスマス

 ちょっとエロいですね(笑)。
 ふふふ。ランジェリー姿は大好きなんです。
 左のブロケードちゃんのピンクのランジェリーはBFMCのものですね。

Misakiちゃん達のクリスマス

 出演は左から
 FR Nippon Misakiベスト イン ブロケード(Best in Brocade)
 FR Nippon Misakiオータム シャンパン(Autumn Champagne)
 FR Nippon Misakiパピィ・ラヴ(Puppy Love)

 Misakiちゃん達のお部屋も見てみる?

▽Open more.
『失われた町』 三崎亜記 集英社 
2006.12.22.Fri / 23:32 
失われた町失われた町
(2006/11)
三崎 亜記

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 「となり町戦争」のときは、ズレまくったわけわからん小説を書くなと言い、「バスジャック」では、なあんだ突拍子もない面白い作品も書けるんじゃないの、とエラソーに言ってきたあたくしだったが、今回のこの町シリーズ(果たして、本当に町シリーズというのか知らないが)にはやられた。この優しさ溢れる不条理な世界に完膚なきまで打ちのめされて、そして泣いた。凄い。傑作だ。
 
 ある日忽然と町が消える。
 
 それは今夜、自分の住んでいる町が、自分の存在が、家族や友人たちと一緒に一瞬にして消えてしまうこと。だが住民はこのことを知っていながら、普段どおりの日常をこなすしかないという。他の誰かに伝えたくとも、なんとしても阻止したいと思っても、「町」の意思に阻まれ、誰にもどうすることも出来ない。
 
 町の消滅。それは、およそ30年ごとに意識を持った「町」によって引き起こされる。この事態に、「消滅管理局」は長い年月にわたって消滅後の汚染を食い止めるべく、町のすべての地名、住民の痕跡を残さないように手紙や領収書、アルバム等の物品を処分し、生きてきた痕跡をことごとく抹殺するのである。そして残された者は、感染予防のため悲しむことさえ禁止され、管理され、またある人は疫病の保菌者を見るかのような視線にさらされ、差別されていくのであった。
 
 ファンタジックであり、およそSFと言ってもいい小説である。だがしかし、そう言い切ってしまうには、あまりにも現実世界に繋がっており、安易にフィクションだからと切り捨てられない切実さがある。それは例えば、9・11テロのように一瞬にして建物ごと失われてしまうことであり、災害でも戦争でも同じように町だけが残って人々が消えてしまうという状況を思い起こさせるからだ。
 
 町の消滅というのは有り得ないことだとは決して言えない。もしかしたら、自分の隣でこういうことが起こるのかもしれないのである。確かに、本文に使われている造語は難しかったり、違和感があって馴染めなかったりするのだが、それを上回る圧倒的な文章力と、突然の死は誰にでもあり得るという強い想いでねじ伏せてしまっているのである。
 
 人がいなくなるというのは、確かに哀しい。だが、ただ哀しいと言うだけではなく、失われた人が生きた意味を問い掛けてくれ、またその想いの優しさに触れさせてくれるのである。そして残された者は、言いようのない怒りや憤りをバネに「町」に立ち向かう決意をするのである。どの登場人物も、それがどんなに困難で辛い道であっても、強靭な精神力でやり遂げるのである。ときにはユーモラスに、ときには笑顔を持って。だから、わたしたちはそこに強さを見出し、優しさを感じることができるのである。
 
 登場人物それぞれにドラマがあり、別の人と関わり、その人の人生に影響を与え、連鎖的に繋がっていく様子は、なんというか、面白い。各章のエピソードが繋がっていって、最後に一本の線になったときは、もう泣いていた。
 
 「失われた町」というなんでもない言葉が、だんだんと意味のある言葉となり、心に重くのしかかってくる。そしてついには、このフレーズを聞くと、なにやら物悲しく寂しい気持ちになるのだった。本を閉じる前に冒頭の「プロローグ、そしてエピローグ」を何度も読み返すまでに。それほどまでに、この物語は優しい。
 
 お薦め。
CCSmomokoナーバスレッド 
2006.12.17.Sun / 13:11 
 ずっと前に予約したCCSmomokoのウェッジソールパンプス4色とかブラウスとか、まあ、いろいろなんだけど、これが今もってこない。なんだかガックリきていたのですが、最近注文したばかりのナーバスレッドさん届きました。それと、少し前になるのですが、やっぱり遅れて注文したコクーンブルゾンのカーキも届きました。
 
 初めてのCCSmomokoです。

 ぎゃあー!とんでもなく可愛い!!
 いやはや、参りました。セキグチmomokoの10倍は可愛いです。

CCSmomokoナーバスレッド顔の作りが全く違うんですね。
人形は顔が命とはよく言ったもので、なんと申しますか、透き通るような透明感のある肌質をしています。
ピンク色のうっすらとした頬紅がまたとても綺麗です。
リップがたらこの唇のようですが、実際に見ると深みのあるローズレッドをしており、とても綺麗です。

CCSmomokoナーバスレッド後ろを見てみましょう。
くるりと巻いた髪型がとてもチャーミングです。
絹のように細い髪質がたっぷりとあって、とても可愛らしくできています。
これにも吃驚です。すごいですね。
洋服の後ろボタンのパールもとても可愛いです。

CCSmomokoナーバスレッドまだ糊がついていて目が隠れていて残念ですが、
却ってこのほうが可愛らしさが際立っていますね。
髪の間からちらちら見える眼がとてもラブリーです。
顔の輪郭もとても可愛くていいですね。

CCSmomokoナーバスレッドバールーンスカートになったワンピースですね。
ピンクでとても愛らしい。
このピンクの洋服がちゃっちく見えていまひとつ決心がつかなかったのですが、これが素晴らしく可愛いくできているのです。
もうほんとに吃驚です。
身頃にずらりと並んだものすごくちっちゃなパールのボタンがため息がでそうなくらい可愛いです。
両側には見えないのですがちゃんとポケットがあるのですよ。
ね?すっごく可愛くできているでしょ。黒のおパンツをはいています。


CCSmomokoナーバスレッドCCSmomokoナーバスレッドCCSmomokoナーバスレッド

 コクーンブルゾンも作りがものすごく繊細でとても素晴らしい。
 くう~。やっぱり、めちゃめちゃ可愛い。

おまけのカフェオレさんの写真です。
カフェオレに角砂糖

『薄闇シルエット』 角田光代 角川書店 
2006.12.16.Sat / 22:48 
薄闇シルエット薄闇シルエット
(2006/12)
角田 光代

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  ★★★★★

 ああ、やっぱりわたしは角田光代の小説が好きだ。その辺によくいる女の子(おばさんかもしれないが)の本音を聞くのが好きだ。主人公の悩みや苦しみを、自分ならどうするかしら、と思いながら読むのは面白い。主人公が自分のことを幸せだと感じるのは、どんなときなのかしら、と考えるのは楽しい。この小説がまさにそう。じんときて、切なくなるほど面白かった。
 
 主人公のハナちゃんは、37歳、独身。こんなふうに書くと、なんだか初っ端からわけもなく喧嘩腰に聞こえるから不思議だ。だけどこの小説はこの年齢設定だから、面白い。
 
 37歳なんて若くていいな、と思うわたしは、だけどやっぱり37歳は後がないんじゃないかなと思ったり。いや、こんなこと言っては失礼だと思うけど、女性の37歳で独身というのは、やっぱり色々としんどいんじゃないかなと思うわけ。ほんとに余計なお世話なんだけど、まだ吹っ切れてない何かがあるんじゃないかと思うのね。
 
 独身といっても、ハナちゃんは勝ち組と言っていい。親友のチサトと一緒に経営している古着屋はそこそこ儲かっているし、腐れ縁とはいえ気の置けない恋人もいる。周りが結婚しても、親友のチサトは独身だし、マンションには泊まってくれる恋人もいるし、何より自分で経営している店を持っているのだ。それはもう強気な発言がバンバン出てくるのは仕方がない。
 
 結婚している人が偉いのかと、チサトに詰め寄ったり、一人取り残されるという寂しさはあっても、やっぱり嫌なことはしたくないし、ましてや恋人から「結婚してやる」「ちゃんとしてやる」なんて言われた日には、かちんときて、どうしてわたしがそこまで言われなくちゃいけないの、と思ってしまうのはしょうがない。
 
 たしかに、人生にはつまらないと思うことはたくさんある。そしてハナちゃんは、そんなつまらないことより楽しいこと選んだのだ。と、思った。選んだそれは、でも、ハナちゃんをちっとも幸せにはしてくれなかったようだ。
 
 読めば読むほど、なんだかハナちゃんと一緒になって、それでいいの、と問いかけているし、悩んでしまっている自分がいる。だけど、考えて考えて読んでいった小説は最高に面白かった。
 
 角田光代の小説は、社会参加のあまりない、どちらかと言えば身近な話で作られていることが多い。登場人物が自分勝手だったり、平凡な女性であったり、苦手な人だったり、あるいは自分と似ている嫌な奴だったり。だけど、その狭い世界を、自分でも気付かない心のひだを丹念に描いてくれているからいいのだ。心理描写がリアル過ぎて胸が痛くなってくることはあっても、最後には、それが感動になっているからいいのである。だからそういう小説は、読んでいてもとても面白いし楽しい。
 
 お薦め。
『星と半月の海』 川端裕人 講談社 
2006.12.11.Mon / 22:51 
星と半月の海星と半月の海
(2006/12/01)
川端 裕人

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 これは素晴らしい。
 
 ペンギンとかサメとかパンダとか、果てはティラノサウルスまで、動物をテーマにした短編集。とはいっても、どこか滑稽で馴染みのない奴らばかりなんで、なんとも言えない、味わいのある動物小説だった。
 
 これがめっぽう面白い。読んでる最中、何度「面白い」とつぶやいたことだろう。表紙がそのテイストを表してくれているが、まさにこういうびっくり箱のような、それでいて丹念な取材と真摯な思索に裏打ちされた、学術的な趣のある作品集だった。
 
 最初の「みっともないけど本物のペンギン」は、動物園の飼育係である主人公が自分の飼育しているペンギン達の「堕落」ぶりに心底嘆くところから始まる。しんみりとわくわくした話。餌をおねだりする姿は確かに「かわいい」ようだが、野生動物のペンギンがそんなことでいいのかと。そんなときピンボケの写真に写っている、およそペンギンとは思えない物体が、もしかして絶滅したはずのペンギンではないかと思う。本物の野生ペンギンに会いたくて、日本にいないはずの謎のペンギンを追いかけてゆく。
 果たして主人公は、生きて出会うことができたのであろうか。先を急ぐわくわくした気持ちは、まさに以前に読んだ『銀河のワールドカップ』の高揚感に似ていた。
 
 次の表題作の「星と半月の海」は、これまた打って変わって、詩を読んでいるような、文章が色づいていくように魅力的であった。舞台は西オーストラリアの海。オーストラリアの研究者と日本人獣医がチームを組んでジンベエザメの回遊の秘密に迫っていく話。主人公の女性獣医がジンベエザメに寄り添って泳ぐ姿が、なんだか物悲しくて、どきどきしながら読んだ。娘の美月との親子関係にもはらはらと。きっと、大人しくて臆病で、環境に弱いジンベエザメを心の中で応援していたからだろう。
 
 「ティラノサウルスの名前」には、古生物学者とその息子の恐竜少年がでてくる。恐竜展の会場に現れた謎の「恐竜ファン」が「ティラノサウルス」という名前を脅かすのだが、結局この男は誰? ま、こんなことより、やはり子供の描き方が巧い。『竜とわれらの時代』をちらちら思い出して非常に楽しかった。
 
 あとは「世界樹の上から」「パンダが街にやってくる」「墓の中に生きている」と続く。先に出てきた人物達がまた登場して楽しませてくれる。
 
 どの作品も違った雰囲気があって、今までにないテイストで楽しませてもらった。一度読み出したら止まらない。最後まで夢中で読ませてもらった。やはり表紙カバーで購入決定したのは正解だったようだ。飾っておくのも良し、何度も読み返したい動物小説である。
 
 広くお薦めしたい。
『美丘』 石田衣良 角川書店 
2006.12.10.Sun / 14:22 
美丘美丘
(2006/11/01)
石田 衣良

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  ★★
 
 毒にも薬にもならない小説だった。はっきり言って時間の無駄。
 
 なんで石田衣良ともあろう人がこんな安っぽい小説を書いたのだろう。恋人が不治の病で死んじゃうとなれば誰だって悲しいし泣くよ、そりゃ。読み始めて、ああまた、「不治の病」に「死」なのか、と俯きかけたが、石田衣良なのだからと思い直して最後まで付き合った。石田らしい捻られたストーリー展開と、思いもよらないラストに期待した。が、相反して、当たり前すぎるほどの予想通りの展開と、そのまんまのラストで終わっていた。これには白けてしまった。第一、こんなラストシーンでいいのか。

 構成は悪くはなかった。技巧的な文体から程遠いシンプルな表現を使い、過去を振りかえつつ淡々と綴っていくプロセスは、やはり巧い。ただ、あまりにもシンプル過ぎて、誰が喋っているのかわからなくなったことも一度や二度ではないが。

 平仮名を多く使った平易で乾いた文体も、主人公の寂しさと空っぽになってゆく恋人の心を表しているようで切なくて良い。また終焉に向かってゆくさまも、やはり石田らしい出色の出来栄えとなっている。
 だけどこの小説は、毎日のように読書をしている者が好んで読む小説とは言えない。感動して泣いたところもあったが、選んでまで読む小説ではなかった。

 ということで、悪しからず。
『ナイチンゲールの沈黙』 海堂尊 宝島社 
2006.12.06.Wed / 23:11 
ナイチンゲールの沈黙ナイチンゲールの沈黙
(2006/10/06)
海堂 尊

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 「チーム・バチスタの栄光」に続く第二作。
 
 前回ものすごく期待して買った「チーム・バチスタの栄光」が、文章がいまいちでガッカリした記憶がある。それで今回は冒険をせずに、図書館から借りてきて期待せずに読んだ。
 
 うわ。ものすごく面白い。
 
 文章が滅茶苦茶巧くなっていて、まるで別人。リアリティある医療現場はもちろんのこと、地の文から会話文まで素晴らしく出来が良い。今回は眼球に発生する癌の子供たちが登場するのだが、眼球を摘出するという辛い場面もあり、この子達の心情がとてもよく描けていた。この辺の描写はさすが現役の医師である。素晴らしかった。もちろんエンタメとしても抜群に面白かった。ミステリとしてはまるっきりダメだけどね。だけど、もともとミステリを重視して書いてないのだろうから、これはまったく無問題。ただ、少々オカルトチックだというのが気になった。それと、小児科病棟の看護師としてヒロイン役で浜田小夜という女性が出てくるのだが、この彼女の言動にまったく共感できなかったのが、痛い。会話が面白くなく、行動が理解不能。要するに下手糞。まあ、これはどうでもいい。全体的にすっごく面白かったから。
 
 今回も愚痴外来の田口医師と厚労省の白鳥のコンビが登場。作品のスパイス役として頑張ってくれていたが、残念なことに二人とも影が薄かった。だけど、行灯先生の田口のセリフは一人突っ込みもあって好感がもてるし、白鳥のは唯我独尊的で楽しかった。もっと羽目を外してハチャメチャに活躍させてくれたら、もっと楽しかったかも。それでもこの二人のコミカルな味付けはやっぱり面白い。次回はもっと可笑しく活躍させてくれることを祈っておこう。って、言ってたら、もう次のが出ていたのね。
 
 次回はまた買いたいな。ほんとよ。楽しみだなあ。
momokoDOLLしらゆき 
2006.12.05.Tue / 09:58 
 ええと。しらゆきさんの前髪を切りました。んで、しらゆきさんから雪ちゃんになりました。

しらゆきしらゆきしらゆき

 またなんで前髪なんか切ろうと思ったかというと、実はCCSmomokoナーバスレッドがすっごく欲しかったからなんです。
 「ええーーーっ!?まったく違うじゃない」
 はい、おっしゃるとおり違いますね。でもね、サンプル写真の赤いリップの茶髪の子がすっごい可愛かったのよ。前髪の短いおかっぱの子ね。だけどほら、CCSmomokoって、すっごくお高いでしょ?泣く泣くあきらめてしらゆきさんで我慢、いえいえ、しらゆきさんで遊ぼうとちょっぴり変身させました。この子のイメージがあったので、前髪を切りそろえたのですが、どうでしょうか。結構可愛いでしょ?ただ、やっぱりプリントが平坦なのでどうしてもアップに耐えられないんですね。赤い口紅もベターと塗った感じなんですね。もう少しぽってりとプルプルさせてほしかったです。アイメイクも、まあこれは仕方がないですね。

 洋服はこちらのお嬢さんからお借りしました。Barbieプリティ・プリーツ嬢です。
プリティ・プリーツプリティ・プリーツプリティ・プリーツ
 この子の紹介はまたあらためてね。

しらゆきしらゆきしらゆき

 ブーツはMisakiオータムシャンパン。帽子はバービーのものです。
 どう?お洒落になっていますか?
**12/17追記
結局、CCSmomokoのナーバスレッドをお迎えしちゃいました。てへ。
『名もなき毒』 宮部みゆき 幻冬舎 
2006.12.03.Sun / 23:50 
名もなき毒
宮部みゆき著
幻冬舎 (2006.8)
ISBN:4344012143
価格 : 1,890円
Amazonで詳細を見る

 「誰か」に登場した杉村三郎シリーズ。
 
 財閥企業の社員である杉村は、じつは企業会長の娘婿という立場。しかし、会社の経営に関わらないことを条件に結婚した杉村なので、社内報の編集という閑職に身を置いている。一人娘の桃子もできて幸せに暮らしている杉村だったが、逆玉の輿というのはやはり大変なようで、いちいち妻の顔色をうかがっては義父の顔を思い浮かべて、頭を悩ませているという按配。その、少々頼りなくはあっても謙虚に慎ましく過ごしている杉村であるが、例によって事件に巻き込まれていろいろな「毒」に関わっていくのである。
 
 タイトルに「毒」がついているように、今回はさまざまな毒が盛り込まれている。青酸カリ連続殺人事件を背景に、シックハウス症候群や土壌汚染まで取り上げ、これに人の悪意や妬みが絡んできて、話はいよいよ複雑になっていく。杉村も大忙しである。シックハウスの取材をしていたかと思ったら、青酸カリ入りウーロン茶事件で祖父を亡くした女子高生に会うことになったり、そうかと思えば、トラブルメーカー女に付きまとわれて、しょうもないことに頭を悩ませなくてはならなかったりと、次から次に問題がでてくる。いったいこの話のどこに伏線があり、どこでどう繋がっていくのかと思いながらも、一つ一つの話が非常に読み応えがあるため、いつになく読み耽ってしまった。
 
 といって、ミステリとしての面白さはどうかというと、実はそれほどでもなかったのである。しかし人物造形に深みがあり、これが今回の小説の嬉しい誤算であり面白さであった。非常に愉しませてもらった。前回、あまりの緊張感のなさとぬるま湯的な展開に、二度と宮部は読まないだろうと思ったものだが、じっくりと読ませるエピソードといい心理描写の素晴らしさには、思わず唸ってしまった。とくに、元同僚で編集者であったトラブルメーカーの女が凄かった。
 
 宮部はとにかく物語の作りが巧い。それは起承転結があって、プロットがしっかりしているからだろう。判りやすいし読みやすい。ところが、これは読者にとっては時には物足りなく退屈に思えるのである。大体予想通りの展開になることが多いからだ。しかし、今回は「毒」というテーマでもって複雑に入り組んだストーリーを作り出し、そこに人生観をもたせ、圧倒的な筆力でもって引っ張っていってくれたのである。素晴らしかった。
 
 ところで、ラスト近くで不覚にも泣いてしまったのであるが、やはりこの小説の素晴らしさは主人公・杉村の人柄に寄るところも大きいのであろう。親として子に何が出来るのかを考えさせてくれる小説でもあった。これも良かった。ラストは少々強引と言えなくもないが、何が正しくて、何が間違いであるのか、そんなことははっきりとはわからないのであるから、これはこれで良かったのだと思う。
 シリーズとして読み続けたい。
 「誰か」を未読の方にもお薦め。

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プロフィール

でこぽん

Author:でこぽん
 ようこそいらっしゃいました。
でこぽんです。

 このブログは「でこぽんの読書日記」のミラーサイトになります。感想文の保管庫ですね。読書通信となっていますがdollのほうがメインになるかと。なるべく多くの写真を載せていきたいと思います。画像をクリックしていただくと元の大きなサイズになります。
 それではどうぞよろしくお願いします。

 高速画像表示にするため、「広告あり」に設定しました。ちょっと邪魔ですがよろしくお願いします。2011/12/21

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 感想でいらした方は、カテゴリの[国内海外]の感想をクリックしていただくと日付順に表示されますので見やすいかと思います。
 でも最近は感想文は書いてないです。すみません。

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 カテゴリのところをちょっといじりました。
 ドールはmomoko、Misaki、Barbie、FRと分けて、それぞれの全記事が表示できるようにしました。少しは使い勝手がよくなったと思うのですが、どうでしょうか。2008/7/23

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 何かありましたらこちらまで。
 メールアドレス
yokonetjp*yahoo.co.jp(*を@に変えてください。)

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 薔薇の黒背景は画像が綺麗に見えるので私も好きでしたが、やはりエントリ別に見るときは使い勝手が良くないようです。CSSを弄れるといいのですが、このレベルになるとさすがに勉強しないと無理なのでやめました。ずいぶん粘ってみたんですけどね。なので元に戻しました。またそのうち黒背景にすると思います。2008/09/24
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 そうそう。コメントは「OPEN▼」でも読めます。いちいち戻らなくてもいいので便利かもしれません。

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