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『黙の部屋』 折原一 文芸春秋 
2005.05.29.Sun / 09:08 
黙の部屋黙の部屋
(2005/04)
折原 一

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  ★★★★☆

 ラストを読んで、またしても頭を掻きむしってしまいました。

 いつも折原さんにはやられっぱなしなので、いや別にそれはいいんですが、「まだ解けていない謎」なんてものがあるのでは、消化不良を起こしてしまって、誰かちゃんと教えてよー、と叫ばずにはいられなかったです。
 で、くやしいので星半個減らしちゃいました。えへへ。
 でも、考えてみたら、作家が作中で、「まだ解けていない謎がある」なんて言うのはおかしいんですよね。だから、これこそが本書のミステリであって、すでに周知の事実として書かれてあったりするんでしょうか。(誰かネタバレ書いてください) えっ!? そうなの? ああぁ、頭の悪いわたしは、じぇんじぇんわかりません。

 なんか、終盤、バタバタと謎解きが進み、解答編がいやにあっさりしているなあ、なんて思ったりしたのですが、もしかして、すでにわたしは折原マジックにやられちゃってたのでしょうか。それって、作者の思う壺?

 が~ん。(最後がおばあちゃんの話で終わってたしなぁ。)
 まあ、いいでしょう。こういう難しいことはミステリサイトの方にお任せしておきましょう。

 画家、石田黙とはいったい何者なのか?という石田黙の絵画をモチーフに、記憶を失い地下のアトリエに監禁されて、絵を描き続ける男の心象風景や、その男が描いたと思われる謎の作品、あるいは実在しないと思える電話が通じる不気味さ、そして最後まで判らなかった男の正体といった謎と平行して、美術雑誌の編集者が謎の画家、石田黙に迫ってゆきます。

 主人公の編集者が、美術オークションやネットオークションで石田黙作品を落札する興奮や、あるいは画歴を調べて、なんとかして石田黙に辿り着こうとする執着心は、そのまま私の気持ちと重なってくるので、謎解き部分より、こちらのほうがずっと面白かったですね。

 とくに、本書の真ん中にあるカラー写真と、物語が進む中で添えられたたくさんの絵画が見応えがあり、また私はこの絵にすっかり魅せられてしまったものだから、本書をいやがうえにも興味津々で読むことができましたし、そしてまたこの作品を単なる謎解きで終わらせないで、奥深い作品としてくれました。

 ミステリとしては、微妙ですね。表舞台になかなか登場しなかったある人物の役割がいまもって判らないままなので、評価のしょうがないです。というより、実はサプライズは石田黙その人であって、もしかしたらミステリは添え物だったのかもしれません。それほど、この作品は、どこまでがノンフィクションで、どこまでがフィクションなのか判断がつかないという、読者を煙に巻いた素晴らしい作品でした。

 まさに美術ミステリともいうべき作品ですね。

 ところで「石田黙」がネットでヒットしないのです。
 『美術年鑑』で調べてみないとわからないですが、これって、いよいよ作者の術中に嵌ったということでしょうか。

 やられましたね。
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