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『ページをめくれば』 ゼナ・ヘンダースン 河出書房新社 
2006.04.12.Wed / 19:22 
ページをめくれば (奇想コレクション)ページをめくれば (奇想コレクション)
(2006/02/21)
ゼナ・ヘンダースン

商品詳細を見る

2006-04-12
  ★★★☆

 ヘンダースンは初読みです。

 子供の視点で書かれた非常に好みの作品と、これはわたしの読書嗜好によるものですが、空想的おとぎ話のようなあまり好みではない、大人の女性の話が入っていました。

 小学校の教師だった女流作家ヘンダースンは、《ピープル》シリーズで有名のようです。解説の中村融氏によれば、このシリーズは「母星の爆発により宇宙船で脱出した異星人の集団が、1890年ごろ地球に不時着するが、事故で散りぢりになり、地球人と接触。迫害を受けながら、《同胞》を探しだし、新たな故郷を建設する過程を描くものだ。特筆すげきは、主に思春期の少年少女の視点で語られる物語の瑞々しさだろう。」とあります。

 最初の「忘れられないこと」で、いきなりちょっと変わった転校生が出てきて嬉しくなりました。読んでいくと、どうやら地球人ではないようです。この転校生に振り回される女の先生がすごく面白いんですね。大慌てで宇宙船に乗ったり、ピーナッツバターを食べさせたり。先生がうろたえるラストが愛らしかったです。それで、ああこれが有名な《ピープル》シリーズなのねと思ったものです。面白いですね。人気があるのがわかります。他の作品も読みたいです。
あとは少しコメントを書いておきます。

 *「光るもの」

 「大恐慌の時代に、ミセス・クレヴィティは毎朝たまごを食べていた!」という怪しい隣人の話。貧しい女の子が隣に住む老婦人に頼まれて、毎晩泊まりに行く。朝食にはいつも目玉焼きをだしてくれるのが、嬉しくてしょうがない。そんな女の子の表情が可愛くて素敵。はてさて、この老婦人の目的は。探しているものは何だったのでしょう。

 *「いちばん近い学校」

 文字通り一番近い学校に転校生がやってくる。新しい生徒とその両親の姿が目に入った途端、先生は慌てふためいてしまうという話。やってきたのは、異星人の転校生。彼と先生の交流もいいが、保守的な教育委員長との噛み合ってないやりとりが可笑しい。ラストでは、屈託のない生徒たちとの清々しい交流が胸を打って、ほろりとする。

 *「しーッ!」

 これは傑作。病気で何日も寝ているのにも飽きてきた男の子が「静かにしなさい」と何度も言われて、頭の中から生み出した怪物。さてこの怪物はいったいなにをするのでしょうか。「悲鳴」が恐怖として迫ってきます。ホラー。面白いです。

 *「先生、知ってる?」

 生徒の話から家庭環境がわかってくるのだが、徐々にわかってきた結末がぞくぞくした味わいがあって巧い。

 *「小委員会」

 これはいい話です。大好きです。背景には冷戦時代。そんな時代の物語。敵側の宇宙人の母子と地球人の母子の心温まる交流がうれしい。

 *「おいで、ワゴン!」

 超能力と子供の能力の狭間。ラストにはどきどきしてしまって、ちょっと考え込んでしまいました。面白い。

 *「グランダー」

 人を信じられるかという話。大人同士の話し合いというか、夫婦間の話を長々と聞かされても、ちょっとなあ。

 *「ページをめくれば」

 これが最高に面白い。ほろりとした味わい深い作品でした。

 *「鏡にて見るごとく―おぼろげに」

 申し訳ない。読んだ端から忘れました。空想世界はお腹一杯でございます。
 物語に入り込めると非常に面白いのですが、総じてファンタジックな香りがして読み出すまでまったくわからなく、不安な状態で読む話はとらえどころがなくて辛かったです。こういう空想世界が好きで読み慣れていらっしゃる方にはとても愉しめる作品集なのではないでしょうか。
[コメントを書く]

# pnu 『私もゼナ・ヘンダースンはこの本で初めて読みました!
確かに、SFというよりファンタジームードよりのお話が多かった気が
します。自分はファンタジー好きなんで気に入りましたが(汗』

# globalhead 『でこぽんさんは現実からかけ離れすぎたような話は苦手ですか?SFもたまに読んでらっしゃるようですが。』

# でこぽん 『>PNUさん
そうそう。ファンタジームードなんですよね。ファンタジーが苦手なので辛かったです。出だしから、いきなり睡魔がおそってきて(汗)。

>フモさん
SFは大好きなんですが、これはちょっと違っていて、空想だらけで入り辛かったです。とにかく宇宙人がでてくるのかでてかないのか、あるいは現実の話なのかそうじゃないのか、そういうところから戸惑ってしまいました。』


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