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『赤い指』 東野圭吾 講談社 
2006.09.21.Thu / 22:00 
赤い指赤い指
(2006/07/25)
東野 圭吾

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  ★★☆

 大事に(過保護ともいう)育てた息子が少女を殺してしまった。そのとき、父親はどう決断すればいいのだろう。
 
 いくらどうしようもないバカ息子とはいえ、妻から警察に知らさないでほしいと泣いて頼まれれば、やはりそれに従わずにはおれないのだろうか。主人公である父親は、被害者の少女より息子の保身だけを考え、事件を捏造する。
 
 面倒なことから目を背けて、都合の悪いことには蓋をし、家族に対しては無関心、無視を決め込んでしまえばそれなりの人生が送れると思ったのであろうか。問題を先送りにすれば一時しのぎにはなるだろうが、その場はしのげても生きることがますます苦しくなっていくのは道理だ。父親の、そういう葛藤が痛いほど伝わってきて良い。自分ならどうするか。何度も考え込んでしまった。
 
 だがしかし、通り一遍のことしか描いてないので、踏み込んで感情移入ができない。全体的に薄っぺらな印象でしかない。これでは物足りない。犯人の少年のセリフも聞いたことがあるようなものだし、認知症の祖母については知りたいと思うものは何も書かれてなかった。どの人物も、感情の動きをもっと読ませてくれないと、読んでいる意味がない。唯一、息子を溺愛する母親の言動だけがムカムカするほど伝わってきて感心してしまったのだが。
 
 だとすると、どこに焦点を置けばよいのだろう。この小説の場合、やはり父親と息子のあり方ではないだろうか。いろいろと問題がある母親を間において、父親は息子に対して何ができるのかもっと描くべきだった。いつなんどき人生において、不測の事態が起こるかわからないのである。そのとき人はどういった決断をするのか。知りたいのは、そこである。そうしたときの父親の態度である。だから作者も、これが加賀恭一郎シリーズの一作とはいえ、加賀と父親の感動場面を入れたのではないだろうか。
 
 とはいえ、粗は多いのが気になっても、そこは東野圭吾である。まるで二時間ドラマを観ているように愉しませてくれて、あっという間に読了した。するする読めるのは、さすが東野圭吾というところか。
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